▼「ペット」とは・・・
アニマル・セラピー(動物介在療法)は老若男女問わず有益な療法としていろいろな形で行われています。
例えば、イルカ・セラピーでは心の問題を抱えた子供達に有益で、世界各地で行われています。
また、高齢者の福祉施設にセラピー・ドッグが訪れた事で生きる気力が湧いたと言う高齢者も数多くいます。
他にも、動物との触れ合いは子供の情緒の発育に良いとも。
動物がそばにいると人間が癒される理由は諸説。
太古から人間と動物は密接に関わっています。
命に関わる危険(例えば肉食動物との遭遇や自然災害)から身を守るために、人間は自分の感覚以外にも身近な動物の態度の観察も行っていました。
動物が緊張し警戒すると人間は危機回避のための準備が出来ましたし、動物がリラックスしていれば人間も安心してリラックスする事ができました。
その時の「記憶」が今に受け継がれ、リラックスした動物を見ると心が安らいだり和んだりするという説。
ペットや動物園の触れ合いコーナーにいる小動物達は、人間に馴れていますので近づいても強く緊張したり警戒する事はほとんどありません。
特にペットは大事にしてくれる飼い主がそばにいると安心しますので、その姿を見る人間も安心できるといえるでしょう。
人間は生物学的に見ると他の動物に比べ未熟な状態で生まれてきます。
そのため「母」に保護される、つまり抱かれる事(スキンシップ)を本能的な欲求として持っているといわれています。
動物を抱く事で体温や生身の感触が生来の欲求を満たしているという説の根拠がこれ。
この説に通じるものとしてオキシトシンというホルモンの存在があげられます。
オキシトシンは女性ホルモンの一種で、出産時に子宮を収縮させたりお乳を出しやすくする働きがあります。
アメリカの研究で、オキシトシンの分泌が母と子の絆を強くする働きがあると発表されているそう。
オキシトシンは他者との共感、協調、信頼、そして幸福感を得るホルモン。
このオキシトシンというホルモンは、男女に限らず多くの動物にあります。
そして、動物を撫でると、撫でた人間も撫でられた動物も、共にオキシトシンの分泌量が増える事が知られています。
精神的にリラックスしていると血圧が安定し免疫力やコレステロール値などにも良い影響が出る事が知られています。
実際にアメリカの調査では、心疾患(心筋梗塞)を起した人でペットを飼っている人は、そうでない人に比べて、1年後の生存率が高いと言う報告があるという。
心臓はストレスが大敵ですから、ペットを飼っていない人よりも、ペットを飼っている人の方がストレスがたまりにくいという事がいえるのではないでしょうか。
このように、知らず知らずのうちにペットから大きな恩恵を受けている事にあらためて気づかされます。
ペットを飼っていない人、ペットが飼えない人は、なるべく動物と触れ合うと癒される事、間違いなさそうです。
ペット
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